病院で暮らしていた頃に、認知症予防に水戸黄門でも見たらと言われたが、お年寄りは、水戸黄門や、パターン化した時代劇などが好きである、
水戸黄門は、最後にはおなじみの印籠を取り出して見せつけて、ははーというのが決まりだが、その前に、だいたい、少し懲らしめてやりなさいなどと称して、悪代官などの配下を10人前後、介さんと角さんが切り倒すのだ、水戸黄門が行くところ行くところで、毎度、足軽など身分の低い侍の死体の山が築かれる、微禄侍を斬り殺して何になるんだ、悪いのは悪代官でしょ、門番みたいな格好をした微禄の侍なんて、30石とか50石なんて棒灸で、とても生きていけないというレベルの人がたくさんいたと思われるが、水戸黄門は、速く印籠を出して見せて、斬り殺すのをやめようとはしない。これは、地元の葬儀屋との契約があって、今回は一つ、10人お願いしますとか、5人でいいですとか、取り決めているんだと思う。出なきゃ、特に罪のない配下の微禄の侍を殺す意味がない。とっとと印籠を見せて、悪代官の処分を告げて終わりでいいはずだ。定番になっている時代劇ほど、不思議な事がある。